Aventusクローンは何本あるのか
世の中にCreed Aventusにインスパイアされた香水がいったい何本あるのか、誰か数えた人はいるだろうか。Armaf CDNIM、Afnan Supremacy Silver、Alexandria II、Mont Blanc Explorer……。数えだすとキリがない。それだけAventusが偉大だということでもあるし、それだけ市場に需要があるということでもある。
Lattafaもその波に乗った。Najdia。アラビア語で「高原」あるいは「救い」を意味する。LattafaなりのAventus解釈がどんなものか、試してみた。
香りの構造
トップ:パイナップル、ブラックカラント、アップル、ベルガモット
ミドル:バーチ、ジャスミン、ローズ
ベース:ムスク、アンバーグリス、バニラ、シダーウッド
ノート構成を見て「CDNIMと同じじゃないか」と思った人、その通りだ。Aventus系のインスパイアはだいたいこの構成になる。パイナップル、バーチ、ムスク。この三本柱はAventusのDNAそのものだ。
ただ、同じノートリストでも仕上がりは違う。香水は料理に似ている。同じ材料でもシェフが変われば味が変わる。
CDNIMとの違い
避けて通れない比較だ。Armaf Club de Nuit Intense Man(CDNIM)は、Aventusクローンの王様として君臨してきた。Najdiaはその牙城を崩せるのか。
結論から言うと、棲み分けになる。CDNIMはレモンの酸味が強く、全体的にシャープでドライ。Najdiaはパイナップルの甘さがより前に出ていて、バニラのベースが温かい。CDNIMが「ビジネスマンのAventus」だとすると、Najdiaは「週末のAventus」。ややカジュアルで甘みがある。
どちらが本家Aventusに近いかと聞かれると、CDNIMのEDP版のほうが骨格は近い。NajdiaはAventusの「フルーティ」な側面を拡大解釈した印象で、本家のスモーキーな奥行きはやや薄い。
持続力と拡散
持続は7時間前後。CDNIMのEDP版と同等か、やや短い。拡散力は中程度。2〜3プッシュで十分に香る。
パフォーマンスに関しては、正直CDNIMのEDP版のほうが上だと感じた。ただ、NajdiaのほうがLattafaらしい甘さがあり、好みの問題に帰着する。
試す価値
CDNIMとNajdiaの価格差はほとんどない。両方買って比べてみるのも一つの手だと思う。Creed Aventusの何分の一かの出費で、方向性の異なる2つのAventus解釈が手に入る。
すでにCDNIMを持っている人がNajdiaを追加する意味はあるか。甘さの違いを楽しみたいなら、ある。CDNIMだけで十分という人も多いだろう。正直、Aventus系をすでに1本持っているなら、他のジャンルを開拓したほうが新鮮かもしれない。
使いどころ
カジュアルな日常使いから、夜のお出かけまで。CDNIMよりも甘い分、春夏のデイタイムは少し重く感じるかもしれない。秋冬のほうがNajdiaの甘さが映える。
オフィスでの使用は、2プッシュ以内なら問題ないレベル。Aventus系の中ではマイルドなほうだ。
Aventusという山の登り方
Creed Aventusが作った山は大きい。その山に登るルートは何本もある。CDNIMは最も踏み固められた正規ルート。Najdiaはやや甘い寄り道が楽しめる裏道。どちらも頂上に着くわけではないが、景色はそれぞれに良い。
一度嗅いでみる価値は十分にある。自分にとってのAventus系がどんな味付けがベストなのか、試行錯誤すること自体が案外楽しい。