Dupeは偽物ではない

Dupeとは、高級香水の香調にインスピレーションを受けた別ブランドの香水を指すことが多い。ブランド名やロゴを偽って売る counterfeit とは違う。独自のブランド名、独自のボトルで販売される正規品だ。

香りそのものは著作権で保護されにくい。だから、似た方向性の香りを別ブランドが作ることは、香水の世界では珍しくない。音楽で言えばカバーではなく、同じジャンルで別の曲を書くようなものに近い。

なぜここまで安いのか

高級香水の価格には、香料だけでなく広告、店舗、パッケージ、ブランドの世界観が含まれる。Dupe系ブランドは、その多くを削ぎ落としている。既に市場で評価された香調を参考にできるため、開発コストも抑えやすい。

中東系ブランドが強いのは、香料調達と製造の基盤があるからだ。Lattafa、Armaf、Afnan、Rasasiなどは、単に安いだけではなく、世界中の香水コミュニティで比較対象として語られるようになっている。

本家と同じではない

大事なのは、Dupeを「完全な代替」と思わないことだ。似ているのは香りの骨格、第一印象、方向性であって、時間経過や質感、奥行きは違うことが多い。

本家には本家の良さがある。DupeにはDupeの良さがある。価格だけで勝ち負けを決めるより、「この香調が自分に合うか」を試す入口として見る方が失敗しにくい。

香水村での扱い

香水村はDupe専門サイトにはしない。ただし、Dupeは香水選びの重要な選択肢として扱う。Dior、Chanel、MFK、Creedのような基準香を知り、その方向性が好きなら、次にどんな選択肢があるのかを提示する。

高いか安いかではなく、自分がどういう匂いでいたいか。その地図を作る中で、Dupeはかなり役に立つ。